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女性も警備員として働ける|トイレ事情・体力・求人の実態を条文と掲載求人で解説

2026年10月27日 公開/2026年10月30日 更新 文:警備リスト編集部

女性も警備員として働けます。交通誘導の現場では、トイレは仮設トイレや近くの施設を借りることが多いため、休憩の交代の仕組みを応募前に確かめることが大切です。この記事では、警備業法の条文と警備リストの掲載求人の集計をもとに、仕事内容、トイレ、体力、給料と条件の実態を説明します。

女性も警備員として働ける?法律と仕事内容から見た答え

警備業法に性別の条件はありません。研修の内容も男女で同じです。ここでは、法律の定め、仕事内容、研修と制服の3点から確認します。

警備業法の条件は「18歳以上」で、性別の制限は書かれていない

警備員になれる人の条件として、警備業法第14条は「18歳未満の者は警備員になれない」と定め、警備業者が18歳未満の者を警備業務に従事させることも禁じています。この条文が定めているのは年齢と、破産して復権していない人など第3条第1号〜第7号に当たる人の除外で、性別の条件はありません。女性も男性と同じ立場で警備員として働けます。

求人の応募条件に「男性のみ」と書くことは、男女雇用機会均等法で原則として認められていません。ただし、厚生労働省の指針では、警備員のうち防犯上の理由から男性に就かせる必要がある職務は例外とされています。求人に「女性活躍中」と書かれていることがありますが、これは働きやすさのアピールです。女性専用の求人という意味ではありません。

注意したいのは、「法律上働ける」ことと「その現場が働きやすい」ことは別の話だという点です。トイレや更衣の環境、夜勤の有無、持ち場が1人かどうかは、会社と現場によって大きく違います。この記事の後半では、応募前に何を確かめればよいかを具体的に説明します。

交通誘導・雑踏警備・施設警備で、仕事内容は男女共通

警備業務は警備業法第2条第1項で4つの区分に分かれています。

  • 1号:事務所・住宅・駐車場・遊園地などの施設で盗難などの事故を警戒・防止する(施設警備など)
  • 2号:人や車両が雑踏する場所や、通行に危険のある場所で負傷などの事故を警戒・防止する(交通誘導・雑踏警備)
  • 3号:運搬中の現金・貴金属・美術品などの盗難を警戒・防止する(輸送警備)
  • 4号:人の身体への危害を身辺で警戒・防止する(身辺警護)

未経験から始める人が多いのは、2号の交通誘導です。道路工事や建設現場の出入口で、旗や誘導灯を使って車と歩行者を安全に通します。イベント会場での雑踏警備も2号にあたります。

1号の施設警備は、建物の出入管理や巡回、受付が中心です。どの区分でも、女性だから軽い仕事になる、男性だから重い仕事になる、という決まりはありません。会社や現場によっては、女性の利用者が多い施設や更衣室付近の巡回などで、女性の配置を求められることもあります。

新任研修と制服は男女共通で、制服は会社が用意する

警備業者は、警備員に教育を行わなければなりません(警備業法第21条第2項)。新しく警備業務に就く人の教育時間は、原則として基本教育と業務別教育を合わせて20時間以上です(警備業法施行規則第38条第4項)。何日で行うかは法律では決まっておらず、会社が決めます。

警備リストに掲載中の求人(2026年10月18日時点・503件)の記載では、研修について書いた求人のうち「研修3日間」が237件、研修の近くに「20時間」と書いた求人が240件ありました。研修の内容は男女で同じで、法令、基本動作、誘導の合図などを学びます。

服装については、警備業法第16条が、警察官などの制服と明確に区別できる服装を用いることを定めています。会社はその色や型式を公安委員会に届け出るため、制服は会社が貸与するのが一般的です。同じ集計では、制服の貸与を書いた求人が294件(58%)ありました。体に合うサイズがあるかは、面接で遠慮なく聞いて構いません。

警備員の女性が気になるトイレ事情と対策

「警備員 女性 トイレ」と調べる人が知りたいのは、勤務中に困らないかどうかでしょう。トイレの環境は区分と現場で差が大きいので、実態と対策を分けて説明します。

交通誘導の現場は、仮設トイレか近くの施設を借りるのが基本

施設警備(1号)なら、警備する建物のトイレを使えることがほとんどです。トイレで困りやすいのは、屋外で働く交通誘導(2号)です。

交通誘導で使うトイレは、主に次の3つです。

  • 工事現場に置かれた仮設トイレ
  • 近くのコンビニ・公園・公共施設のトイレ(利用の許可やマナーは現場の指示に従う)
  • 休憩時間に移動して使う、少し離れた施設のトイレ

大きな建設現場では、男女別の仮設トイレや女性専用の仮設トイレを置いているところもあります。一方、短期間の道路工事では、仮設トイレが1基だけ、あるいは置かれていないこともあります。同じ会社でも、日によって現場が変わればトイレの環境も変わります。

「女性用トイレが必ずある」とは言えない仕事です。この点は正直に知っておいてください。ただ、最初から分かっていれば、確認と準備で負担は減らせます。

1人で持ち場を離れられないときは、早めに交代を頼む

交通誘導では、車が来る方向に必ず誰かが立っている必要があります。そのため、勝手に持ち場を離れることはできません。トイレに行きたいときは、隊長(現場の責任者)や相方に無線か声で伝え、交代してもらってから離れるのが基本の流れです。

困りやすいのは、片側交互通行を2人で回している現場です。1人が抜けると誘導が止まるため、工事の手が止まるタイミングや、休憩の合間を見て行くことになります。遠慮して我慢し続けるより、「〇分後に行かせてください」と早めに伝えるほうが、周りも段取りを組みやすくなります。

夏場にトイレを気にして水分を控えるのは危険です。熱中症の原因になるため、水分はとり、トイレは交代で行く、という考え方にしてください。トイレに行きにくい現場が続いてつらいときは、会社に配置の相談をすることもできます。

生理や体調不良の日に備える準備

女性が特に不安を感じやすいのが、生理中の勤務です。屋外の現場では交換のタイミングが限られるため、次のような準備をしておくと安心です。

  • 吸収量の多いナプキンやサニタリーショーツなど、長めに対応できる用品を選ぶ
  • 替えの用品と小さなゴミ袋をポーチにまとめ、休憩時にすぐ持ち出せるようにする
  • 非常用に携帯トイレを1つ持っておく
  • 冬は腰やお腹を冷やさないよう、制服の下に防寒の肌着を着る(会社の服装ルールの範囲で)

痛みが強い日や体調が悪い日は、無理に出勤しないことも大切です。日払い・単発の働き方が多い仕事なので、体調に合わせて出勤日を組みやすい面もあります。休みの連絡は、いつまでに誰へ入れるのか、ルールを事前に確認しておきましょう。体調の事情を細かく話す必要はなく、「体調不良」と伝えれば足ります。

面接で確認したいトイレ・更衣・休憩のチェック項目

トイレや更衣の環境は求人票に書かれていないことが多いため、面接や説明の場で質問するのが確実です。聞きにくいと感じるかもしれませんが、働き続けるために必要な確認です。

  • よく入る現場に、仮設トイレ(できれば男女別)があるか
  • トイレに行くとき、誰に伝えて誰が交代するか
  • 休憩は何回あり、どこで取るか(車内・休憩所・近くの施設など)
  • 着替える場所はあるか、制服で通勤してよいか
  • 夜勤や1人で立つ持ち場に、本人の希望なしで入ることがあるか
  • 女性用の制服サイズ(上着・ズボン・防寒着)があるか

答えがあいまいな場合は、「最初は施設警備や、人数の多い現場を希望したい」と伝える方法もあります。希望どおりになるとは限りませんが、伝えておかないと配慮してもらえる機会もありません。

体力・暑さ寒さ・安全面のきつさ

警備の仕事は、重い物を運ぶ仕事ではありません。ただし、楽な仕事でもありません。きつい面を正面から整理します。

立ちっぱなしと天候が一番の負担

交通誘導の体力的な負担は、腕力よりも「長時間立つこと」と「天候」です。休憩をはさみながら1日の大半を立って過ごし、夏は日差しとアスファルトの照り返し、冬は冷たい風の中で動き続けます。現場によっては、カラーコーンやバリケードを並べたり片づけたりする作業も入ります。

負担を減らすために、次の工夫が役立ちます。

  • クッション性のある安全靴や作業靴を選び、中敷きで足の疲れを抑える
  • 夏は空調服や冷感インナー、塩分タブレットを使えるか会社に確認する
  • 冬はカイロや防寒インナーで、体幹と足元を温める
  • 休憩中は座る、足を伸ばすなど、こまめに体を休める

最初の数日は足や腰が張る人が多いものの、慣れると楽になることもあります。体力に不安がある人は、出勤日数を少なめにして始める、屋内の施設警備を探す、といった選び方ができます。

夜勤や1人の持ち場で気をつけたいこと

警備リストに掲載中の求人(2026年10月18日時点・503件)の記載では、夜勤ありの求人が390件(78%)ありました。夜間の道路工事は交通量の少ない時間帯に行われることが多く、夜勤のほうが日給が高く書かれている求人もあります。

一方で、女性が夜勤に入るときは安全面の確認が欠かせません。

  • 持ち場が暗い場所や人通りの少ない場所か
  • 1人で立つのか、近くに同僚がいるのか
  • 終電後に終わる場合、帰りの手段はどうするか
  • 緊急時に無線や電話ですぐ連絡できるか

夜勤に入るかどうかは、面接や配置の相談で希望を伝えて決められることが多いです。「最初は日勤だけ」と伝えて始め、慣れてから夜勤を考える順番でも構いません。深夜(22時〜翌5時)に働いた分は、25%以上の割増賃金の対象になります。給与明細で確認しておきましょう。

人間関係・言葉遣いで困ったときの相談先

警備の仕事では、運転手や通行人から強い口調で文句を言われることがあります。工事の職人さんとのやり取りに気をつかう場面もあります。女性だからと見下すような言葉を向けられるのではないか、と心配する人もいるでしょう。

困ったときの基本は、1人で抱え込まないことです。

  • 現場でのトラブルは、その場で隊長に報告する
  • 同じ現場で嫌なことが続くときは、会社(営業所)に配置の変更を相談する
  • セクハラやパワハラにあたる言動は、日時と内容をメモに残す
  • 会社に言っても改善しないときは、都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談する

警備員はその日ごとに違う現場へ行くことが多く、固定された職場の人間関係に縛られにくいという面もあります。合わない現場が続くなら、会社に伝えて調整を頼むことが大切です。

掲載求人の集計から見る給料と条件(2026年10月18日時点・503件)

ここからは、警備リストに掲載中の求人の集計をもとに、給料と働く条件を見ていきます。数字は求人に書かれている内容の集計です。実際の支給額や全国の相場ではありません。

日給は下限の中央値10,800円で、性別ではなく現場と勤務帯で決まる

警備リストに掲載中の求人(2026年10月18日時点・503件)のうち、日給で書かれた484件の給与欄の下限額を集計しました。中央値は10,800円で、中央の半分は10,600〜11,500円、下位1割は10,000円、上位1割は13,000円でした。これは給与欄に書かれた下限・上限の集計で、実際に支払われた額ではありません。

日勤と夜勤の両方の日給を書いている求人は208件ありました。その中央値は日勤が11,360円、夜勤が13,845円で、夜勤のほうが平均2,175円高く書かれていました。

求人の給与は、地域・勤務帯・資格の有無などで書き分けられています。この集計は性別ごとには行っていません。ただ、同じ仕事で性別によって賃金に差をつけることは、労働基準法で禁じられています。給与の条件は、面接時に書面で確認しましょう。

なお、掲載求人には偏りがあります。503件のうち401件(約8割)は求人広告会社1社を通した募集、100件は警備会社1社の各支社です。地域は東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・新潟県で全体の約9割を占めます。号区分は2号(交通誘導)が463件で、1号(施設警備)は16件でした。

日払い85%・未経験可76%・シニア可69%の記載

同じ集計(2026年10月18日時点・503件)で、働き方に関わる記載を数えた結果は次のとおりです。

  • 日払いできる:429件(85%)
  • 未経験可:380件(76%)
  • シニア可:347件(69%)
  • 夜勤あり:390件(78%)
  • 制服の貸与:294件(58%)

家事や育児の合間に日数をしぼって働きたい人、まず短期間試してみたい人にとって、日払いの記載が多いことは選びやすい点です。研修手当の額を書いた求人も232件あり、中央値は30,720円でした(いずれも求人広告会社経由の求人)。

求人を探すときは、警備リストで都道府県と条件(交通誘導・施設警備・夜勤・日払い・シニア・未経験)を選んで絞り込めます。気になる求人が見つかったら、トイレや更衣の環境、夜勤の有無を、応募先の会社に直接確認してください。

このデータで言えること・言えないこと

この集計で言えるのは、関東と新潟を中心とした交通誘導の求人に、どのような日給や条件が書かれているかです。日払い、未経験可、夜勤ありの記載が多いことも、この範囲では言えます。

一方で、次のことはこのデータでは言えません。

  • 女性の警備員の人数や割合、女性を歓迎する求人の件数(性別に関する集計はしていない)
  • 現場ごとのトイレの有無や、女性用トイレの設置状況(求人にはほとんど書かれていない)
  • 施設警備・輸送警備・身辺警護の給料(1号は16件で、3号・4号は0件)
  • 関西・東海・九州など、ほぼ掲載の無い地域の給料
  • 応募者の傾向や採用率(応募がほとんど無いため)

つまり、「女性が働きやすい会社」かどうかは、求人票の数字だけでは判断できません。トイレ・更衣・夜勤・配置の考え方は、面接で質問して確かめるのが確実です。

まとめ

警備業法第14条が定めているのは「18歳以上」という年齢の条件で、性別の制限はありません。女性も男性と同じ研修を受け、同じ仕事に就けます。不安になりやすいトイレは、施設警備なら建物のトイレを使えることがほとんどです。交通誘導では仮設トイレや近くの施設を借り、隊長や相方に交代してもらって行くのが基本です。現場によって環境の差が大きいため、男女別の仮設トイレがあるか、交代の段取り、更衣場所、夜勤の有無を、面接で具体的に確認しておきましょう。警備リストに掲載中の求人(2026年10月18日時点・503件)の記載では、日給の下限の中央値は10,800円、日払いできる求人は85%でした。ただし、これは関東と新潟の交通誘導が中心の集計で、実際の支給額ではありません。きつさもある仕事ですが、確認と準備をしてから始めれば、自分に合った働き方を選びやすくなります。

よくある質問

Q. 女性の警備員は交通誘導の現場でトイレをどうしていますか?

A. 工事現場の仮設トイレか、近くのコンビニ・公園・公共施設のトイレを使うのが一般的です。持ち場を離れるときは、隊長や相方に伝えて交代してもらいます。女性用の仮設トイレがあるかは現場によって違うので、面接で確認してください。

Q. 警備員の仕事に女性ならではの条件や制限はありますか?

A. 警備業法第14条が定めているのは18歳以上という年齢の条件で、性別の制限はありません。研修(原則20時間以上)も仕事内容も男女共通です。

Q. 体力に自信がない女性でも警備員は続けられますか?

A. 交通誘導の負担は、重い物を持つことより、長時間立つことと暑さ寒さです。靴や防寒・暑さ対策を整え、出勤日数を少なめにして始めたり、屋内の施設警備を探したりする方法があります。

Q. 女性が夜勤に入るのは危なくないですか?

A. 持ち場が暗いか、1人で立つのか、帰りの手段はどうするか、緊急時に連絡できるかを事前に確認しましょう。夜勤に入るかは面接で希望を伝えられるので、最初は日勤だけを希望して始めることもできます。

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記事中の求人の数字は、警備リストに掲載中の求人の記載を集計したもので、実際の支給額や全国の平均ではありません。法令の内容は記事の公開日時点のものです。